冬の薬膳養生レシピ2|温める・蓄える・乾燥対策 – 糸島カキ(牡蠣)のミルク生姜スープ|糸島市・糸島漁業協同組合
こんにちは!㈱アジアン・マーケットの国際薬膳師・室井です。
この「福岡食材×四季の薬膳 – 季節に合わせて地域を楽しむ」コラムでは、薬膳の考え方を参考に、季節に合った福岡のおすすめ食材と作り手とをご紹介。
そしてその食材の持つ効能を伝え、簡単なアレンジレシピで楽しみ方もお伝えしています。
★このコラムには時々「中医学」の専門用語が出てきます。もし言葉の意味がわからなくても、漢字の組み合わせなどから想像できることが多いので、気軽に楽しんでみてくださいね。
12・1月 – 冬の薬膳・養生その2
今月も冬の養生のお話しです。
先月のコラムでは、冬の養生ポイントは2つあり、1つ目のポイントは、温めること。
2つ目のポイントは、蓄えることだとお伝えしました。
(★詳細は11月のコラム「春に向けて蓄える」を参照してくださいね)
“温活”なんて言葉も出てきているこの頃。
身体を冷やさないのが大切、というのはもうある程度、共通認識かもしれませんね。
では、薬膳の考えの元となっている、中医学的にはどうでしょう。
じつは、冬の臓器である「腎(じん)」は別名:「水臓(すいぞう)」とも呼ばれており、冷えるのが嫌いで、冷やすと働きがニブくなります。
「腎」は、全身の臓器を動かすもとになっている「精気(せいき)」を貯蔵する役割。
腎が活発になれば、冬にエネルギーをたっぷり蓄えて、春から元気に活動できます。
冬の薬膳には、冷えない食べ方や食材を選択し、身体を温めていきましょう!
★温活ポイントその1 – まずは冷やさない!
温める前に!そもそも、冷やさないようにすることが大切。
冬にも普通にしてしまっているけれども、控えて欲しいのは、下記のようなことです。
【冬は控えよう!な行動】
- 冷たい飲み物(※体温以下のものは✕)を飲む
- 生野菜やサラダを食べる
- きゅうり・ゴーヤ・トマトなど、夏野菜を食べる
- 緑茶を飲む
上記は、中医学的に「身体が冷える」と言われていることです。
一般的に身体にいいとされているサラダも、身体を冷やすことのひとつなので注意。
もし手軽にサラダを食べたいときは、電子レンジで温野菜にすると良いでしょう◎
また、夏野菜や緑茶は涼性・寒性の身体を冷やす性質のものが多いため、冬は控えめに。
★温活ポイントその2 – 温める食材を取り入れる
反対に、冬に身体を温めるのにおすすめなのは、下記のようなことです。
- 食材に火を通す
- 身体を温める食材を取り入れる
- ↑ ★具体的には …… 生姜・白ネギ・にら・ニンニク・鮭・鯵・海老・ラム肉・クルミ・胡椒・唐辛子・黒砂糖 など
- 紅茶・コーヒー(ただしコーヒーは利尿作用があるので飲みすぎ注意!)を飲む
ただし!温める食材は食べすぎると、身体に熱がこもりやすくなります。
特に手軽な生姜の使いすぎには注意。
極端にやらず、毎日少しずつ、取り入れるようにしましょう。
冬の薬膳・福岡食材|糸島カキ(牡蠣) / 糸島漁業協同組合(JF糸島) / 糸島市
12・1月・冬の食材は、福岡県糸島市「糸島漁業協同組合(糸島漁協)」さんの「糸島カキ(真牡蠣)」です!
【作り手紹介】糸島漁業協同組合(JF糸島)
ここ10年ほどで全国的にも名前を知られるほどになった、福岡県糸島市の牡蠣小屋。
平成25年には約26万人、平成30年には約53万人が糸島の牡蠣小屋を訪れ 、福岡県内外のファンにとってはたまらない糸島グルメの聖地に。
「もう何度も食べたし、知ってるよ!」という方も、じつはまだ知らない?!おいしさや品質、安全性への努力があるんです。
漁師さんたちがかける手間暇・丁寧な作業
牡蠣小屋の裏側の船上では、漁師さんが水揚げした牡蠣の選別作業を黙々と。
選別作業が終わった牡蠣は、ひとつひとつ手作業で丁寧に磨かれていきます。
そして、既に来年にむけて準備をされています。
こちらは、ホタテの殻に牡蠣の稚貝をつけたもの。
このホタテの殻を2本の紐に挟んで巻きつけて落ちないようにします。
その後、海上の養殖いかだに吊るして、約1年かけて来年の牡蠣小屋での提供用に成長させます。
約1年かけ育て、手間ひまかけた「糸島カキ」ですが、無事に育つのは3割くらいとのこと。
7割も死んで食べられないの?!とは、驚きです。
糸島カキ(牡蠣)|安心安全への取り組み
牡蠣は、水揚げされた後は、殻をひとつひとつ磨き、紫外線殺菌された水の中に24時間つけておきます。
また、約20年前には糸島漁協でカキ部会が立上げられ、糸島カキの安全性をできるかぎり守るために
- 24時間紫外線殺菌
- 定期的な細菌等の検査
- 福岡県の基準値より厳しい値を糸島漁協独自に設定
などの規定を設け、お客様に安心安全な「糸島カキ」が提供できるよう取り組まれています。
糸島カキ(真牡蠣)の効能
冬は、先月からお伝えしている、“温める”・”蓄える”に加え “乾燥” も、気をつけることのひとつ。
薬膳的に見ていくと、牡蠣は冬の臓器「腎」に働きかけ、身体を潤す食材です。
ただし「牡蠣」は平(微寒)性で、身体を少し冷やす食材なので、冬に食べるときは、火を入れる・身体を温める食材と一緒に食べることを心がけてください。
★糸島カキ(牡蠣)ボイル剥き身真空冷凍パック
今回の薬膳レシピでは「糸島カキボイル剥き身真空冷凍パック」を使用します。
生の「糸島カキ」を、
- ボイルにして
- 剥いて
- 真空冷凍パック
にした「糸島漁業協同組合」さんの商品です。
殻が剥いてあるからとっても便利で、既に火が通してあるため、手軽に使えておすすめです。
(★購入先はこのコラムの最後でご紹介)
冬の薬膳料理レシピ|糸島カキ(牡蠣)のミルク生姜スープ
身体に潤いを与える「牡蠣」と「牛乳」に、気(身体のエネルギー)を作る「じゃがいも」、血を作る「人参」、そしてそれらを全身に巡らせる「青梗菜」「玉ねぎ」が入った、“乾燥対策”と”蓄える”のにピッタリのレシピです。
また、すりおろし「生姜」を使い、牡蠣の冷やす性質を抑え、身体を“温める”こともプラスしています。
★レシピ詳細★
材料(2人前):糸島カキ200g、牛乳100ml、水200ml、ジャガイモ1個、人参2分の1本、青梗菜2分の1束、玉ねぎ2分の1個、生姜1かけ(10g程度)、塩適量 ★味が薄いと感じる方は少しコンソメを入れても
- 糸島カキを解凍し、水で軽く洗っておく。
- じゃがいも、人参、青梗菜、玉葱を食べやすい大きさに切る。生姜はすりおろす。
- 2と水と生姜を入れ、火が通るまで煮込む。
- 牛乳を加え、沸騰しない程度に温める。
- 糸島カキを加え、少し煮る。
- 塩で味を調える。 ※入れる方はコンソメも
冬の薬膳養生レシピは温める、蓄える、乾燥を防ぐ、を意識して
春に向けて元気をチャージする季節、冬。
“温める””蓄える”を軸に、“乾燥を防ぐ”も意識して食材を選択しましょう。
そしてせっかく食べるなら、福岡県産のとってもおいしい食材を取り入れてみてくださいね♪
今月の福岡食材は「糸島漁業協同組合(JF糸島)」さんの「糸島カキ」でした~!!
それではまた来月、お会いしましょう♪
糸島漁業協同組合|インフォメーション
住所(本所):〒819-1334 福岡県糸島市志摩岐志778-5
TEL:092-328-2311
★「糸島漁業協同組合」の「糸島カキ(牡蠣)」を購入できる場所
糸島カキボイル剥き身真空冷凍パック(500g×2袋):https://www.yokamon.jp/ichiba/c200756/22
生鮮(※旬の時期限定):
3kg:https://www.yokamon.jp/ichiba/c200756/52
5kg:https://www.yokamon.jp/ichiba/c200756/53
10kg:https://www.yokamon.jp/ichiba/c200756/54
国際薬膳師|室井 友希 プロフィール
1991年1月1日生まれ。
「株式会社アジアン・マーケット」ディレクター。福岡県内の小規模事業者を中心に、商品開発・営業・販売・企画運営などを行う。
福岡県の魅力発信サイト「もっと福岡」のライターとして、県内300か所以上の取材&記事執筆。
自分の不調をきっかけに、健康管理の一環として薬膳の世界を学びだし、2023年に「国際薬膳師」の資格を取得。
趣味はジャズダンス。
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