11月|春に向けて蓄える – 鱈の木酢(きず)果汁入り野菜甘酢あんかけ|筑前町・鈴木木酢園
こんにちは!㈱アジアン・マーケットの国際薬膳師・室井です。
この「福岡食材×四季の薬膳 – 季節に合わせて地域を楽しむ」コラムでは、薬膳の考え方を参考に、季節に合った福岡のおすすめ食材と作り手とをご紹介。
そしてその食材の持つ効能を伝え、簡単なアレンジレシピで楽しみ方もお伝えしています。
★このコラムには時々「中医学」の専門用語が出てきます。もし言葉の意味がわからなくても、漢字の組み合わせなどから想像できることが多いので、気軽に楽しんでみてくださいね。
11月 – 冬
11月8日に立冬を迎え、暦の上では冬になりました。
寒さが厳しくなる冬の薬膳を組み立てるときは、ポイントを2点押さえましょう!
1つ目のポイントは、温めること。
そして2つ目は、蓄えること。
冬は、五臓の中でも「腎(じん)」が活発になる時期です。
腎は寒さに弱い臓器なので、温める食材を摂ったり、身体を保温することを心がけましょう。
また、腎は、全身の臓器を動かすもとになっている「精気(せいき)」を貯蔵しています。
春から秋にかけて頑張った身体。使った分だけ、冬の間に腎にエネルギー(精気)をたっぷり蓄えておくことで、春からまた元気に活動することが出来るようになります。
ちなみに「中医学」では、冬は身体を休めるために「早く寝て遅く起きるのが良い」とされています。
合法的にたっぷり食べて、たっぷり寝るのが推奨されているなんて、なんていい季節なんでしょう、冬……笑
11月の福岡食材|木酢(きず) / 鈴木木酢園 / 筑前町
冬を迎えた11月の食材は、福岡県朝倉郡筑前町「鈴木木酢園」の木酢 (きず)です!
【作り手紹介】鈴木木酢園 / 木酢(きず)
貴重な「夜須高原の木酢」を残そう!と一念発起したのが「鈴木木酢園」代表:鈴木 研治さんです。
みなさん「木酢(きず)」って知っていますか?
九州では、大分県には「ゆず」、鹿児島県には「かぼす」、沖縄県には「シークワァーサー」がありますが、
じつは福岡県には「木酢(きず)」があるんです!
「木酢」は香酸柑橘類のひとつで、ゆず・かぼす・すだちのように果汁を絞って使います。
かつて福岡県から佐賀県にかけて広く栽培され、家のお庭でも「酢の代わりに」とよく使われていた柑橘類ですが、現在では福岡県朝倉郡筑前町に4、5軒の農家さんが残るのみとなりました。
そして「木酢」の中でも、福岡県筑前町の夜須高原にある「鈴木木酢園」さんで育てられているのものは「夜須高原の木酢」と呼ばれています。
「夜須高原の木酢」は、高原にあることから他の柑橘類との交配がなく、貴重な原種が残っています。
種がほとんどなく、ゴツゴツとした見た目で、クセがなく、爽やかな柑橘の味が楽しめるのが特徴。
東京の大手食品会社を早期退職し、お父様の農園を継いだ鈴木さん。
目標は「夜須高原の木酢」をブランド化して全国的にも価値を上げ、自分の後継ぎを作り、木酢の生産量を増やし、木酢の食文化を後世に残していくことです。
「夜須高原に行ったら、木酢農園が広がってる未来になれば嬉しいです」とお話される表情は「夜須高原の木酢」への愛情が溢れていました。
みなさんもぜひ、鈴木さんの夢を応援してください!
★もっと詳しく「鈴木木酢園」を知りたい方へ★
木酢(きず)の効能
木酢は、その爽やかな香りで欝々とした気持ちを晴らしてくれたり、エネルギー(気)の流れや食欲を促してくれたりします。
冬は”蓄える”こととお伝えしましたが、エネルギーを蓄えたら、滞らせず全身に流してあげることが大切。
その手助けをしてくれるのが香りの良い柑橘類や「木酢」です。
★木酢とりんご酢 ピクルスの素
今回の薬膳レシピでは「木酢とりんご酢 ピクルスの素」という木酢果汁入りの商品を使用します。
好きな野菜を切って漬けるだけで、おいしいピクルスが完成!りんご酢と木酢果汁入りなので、ツンとした酸っぱさがなく、手軽に味わい深く仕上がります。
味が調えてあり、調味料としても大活躍!添加物不使用だから身体にも優しいんです。
冬・11月のレシピ|鱈の木酢果汁入り野菜甘酢あんかけ
今月の薬膳アレンジレシピは「鱈の木酢果汁入り野菜甘酢あんかけ」。
鱈はエネルギー(気)を、人参は血を、小松菜は潤い(津液)を補ってくれる食材。
そして木酢はエネルギー(気)の巡りを良くしてくれ、
「木酢とりんご酢 ピクルスの素」の原材料に使用されている「お酢(りんご酢+醸造酢)」は、血の巡りを良くしてくれる活血(かっけつ)作用があります。
このひと品で、身体に必要な営養を摂れ、さらに滞りなく営養を全身に巡らせてくれるレシピになっています。
★レシピ詳細★
材料(2人前):鱈2切、人参2分の1本、小松菜2分の1束、白ねぎ2分の1本、片栗粉少々、塩少々、こしょう少々、★水 大さじ6、★木酢とりんご酢ピクルスの素 大さじ4、★しょうゆ小さじ1、★片栗粉適量
- 人参、小松菜、白ねぎを食べやすい大きさにカットする。
- 鱈を食べやすい大きさにカットし、水気をふき取って、塩こしょうで下味をつけ、片栗粉をまぶす。
- フライパンに油を敷き、鱈を焼く。同時に小松菜の葉以外の野菜を炒める。
- 鱈と野菜に火が通ったら、小松菜の葉を入れ軽く炒める。
- ★の調味料をあらかじめ混ぜておき、フライパンに入れ、とろみがつくまで炒める。
蓄える食材+木酢(きず)で冬支度
冬は蓄える食材+木酢!ぜひ、取り入れてみてください。
そしてせっかく食べるなら、福岡県産のとってもおいしい食材を取り入れてみてくださいね♪
今月の福岡食材は「鈴木木酢園」さんの「木酢」でした~!!
それではまた来月、お会いしましょう♪
鈴木木酢園 / 木酢(きず) インフォメーション
住所:福岡県朝倉郡筑前町三箇山1013
★「鈴木木酢園」の「木酢とりんご酢ピクルスの素」を購入できる場所
【オンラインショップ】
・もっと福岡よかもんマルシェ:ページ準備中!間もなくオープン
★「鈴木木酢園」の「木酢」青果を購入できる場所
・お電話にてお問い合わせください:092-524-8584 ( (株)アジアン・マーケットTEL)
国際薬膳師|室井 友希 プロフィール
1991年1月1日生まれ。
「株式会社アジアン・マーケット」ディレクター。福岡県内の小規模事業者を中心に、商品開発・営業・販売・企画運営などを行う。
福岡県の魅力発信サイト「もっと福岡」のライターとして、県内300か所以上の取材&記事執筆。
自分の不調をきっかけに、健康管理の一環として薬膳の世界を学びだし、2023年に「国際薬膳師」の資格を取得。
趣味はジャズダンス。
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